今月は8月に発見されたマックホルツ彗星が明るくなってきます。どんなに暗い空の下でも、未だ暗い彗星を肉眼で見分けるのはかなり大変です。何処に居るか、どのように見えるかを十分知っている観望者で無いと無理かもしれません。彗星と言えど、飛行機や人工衛星のような動きはしないので、シミュレーションで付近の明るい星を探しておいて、それを目印に双眼鏡で探すことをお勧めします。
又金星が南下するにつれて、火星と水星を追い越してゆくのが観望出来ます。金星は5日に火星に追いつき、29日に水星と遭遇します。天気に恵まれれば連続写真を撮るのも面白いかもしれません。ただ午前7時と朝早いのと、地平線に大変近いところで起こる現象なので、空気が澄んでいる事も観望条件の一つです。
10日には金星、火星、細い三日月のランデブーが早朝に見られます。 今月の星空はまだまだ秋の星座で一杯です。太陽が沈むのが午後4時頃なので、空が暗くなった西の空には未だ夏の星座も見えています。薄明が完全に終了する頃には冬の星座が昇ってきます。オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座のシリウスで構成させる冬の大三角が目立ちます。夜半過ぎには春の星座の代表でもあるしし座が東の空から顔を出します。大型惑星の土星と木星も登場し、12月の夜空は大変賑やかになります。 双眼鏡で観望出来る天体はプレアデス星団(M45)、ヒアデス星団、アンドロメダ大星雲(M31)とペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)、散開星団(M34)とオリオン座大星雲(M42)。オリオン座にはウルトラマンの故郷「M78星雲」も有りますが、これは望遠鏡が無いと見えません。おおぐま座の子連れ星雲(M51)と銀河カップル(M81とM82)は是非一度大型の望遠鏡で観望して下さい。 12月の天気 12月15日0時頃の空
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南の空
北の空
1日7時 土星が月に接近(西、高度45度、間隔4.7度)
5日7時 金星が火星に接近(南東、高度10度、間隔1.3度)**必見**
7日7時 木星が月に接近(南、高度30度、間隔2.2度)**必見**
10日6-7時 月、火星、金星が接近(南東、高度10度)**必見**
10日 水星が内合
21日 冬至(13時42分)
28日7時 土星が月に接近(西、高度20度、間隔4.5度)
29日6時 金星が水星に接近(南東、地平線スレスレ、間隔1.2度)**必見**
29日 水星が西方最大離隔
惑星の位置関係についての説明 写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
日付 薄明始 出 正中 没 薄明終 01 12 2004 5:59:54 7:57:04 12:09:10 16:20:56 18:18:05 02 12 2004 6:00:59 7:58:22 12:09:33 16:20:25 18:17:46 03 12 2004 6:02:03 7:59:39 12:09:57 16:19:57 18:17:31 04 12 2004 6:03:05 8:00:54 12:10:21 16:19:31 18:17:18 05 12 2004 6:04:06 8:02:06 12:10:46 16:19:09 18:17:07 06 12 2004 6:05:06 8:03:17 12:11:11 16:18:50 18:17:00 07 12 2004 6:06:04 8:04:26 12:11:37 16:18:34 18:16:54 08 12 2004 6:07:01 8:05:32 12:12:03 16:18:22 18:16:52 09 12 2004 6:07:55 8:06:36 12:12:30 16:18:12 18:16:52 10 12 2004 6:08:49 8:07:38 12:12:58 16:18:06 18:16:54 11 12 2004 6:09:40 8:08:38 12:13:25 16:18:03 18:16:59 12 12 2004 6:10:30 8:09:35 12:13:53 16:18:03 18:17:07 13 12 2004 6:11:18 8:10:29 12:14:22 16:18:06 18:17:17 14 12 2004 6:12:04 8:11:21 12:14:51 16:18:13 18:17:29 15 12 2004 6:12:48 8:12:10 12:15:20 16:18:23 18:17:44 16 12 2004 6:13:30 8:12:57 12:15:49 16:18:36 18:18:02 17 12 2004 6:14:10 8:13:40 12:16:18 16:18:52 18:18:22 18 12 2004 6:14:48 8:14:21 12:16:48 16:19:11 18:18:44 19 12 2004 6:15:24 8:14:59 12:17:17 16:19:33 18:19:08 20 12 2004 6:15:58 8:15:34 12:17:47 16:19:59 18:19:35 21 12 2004 6:16:29 8:16:06 12:18:17 16:20:28 18:20:04 22 12 2004 6:16:59 8:16:35 12:18:47 16:20:59 18:20:36 23 12 2004 6:17:26 8:17:01 12:19:16 16:21:34 18:21:09 24 12 2004 6:17:51 8:17:24 12:19:46 16:22:12 18:21:45 25 12 2004 6:18:13 8:17:44 12:20:16 16:22:52 18:22:23 26 12 2004 6:18:33 8:18:00 12:20:45 16:23:36 18:23:03 27 12 2004 6:18:51 8:18:14 12:21:15 16:24:22 18:23:45 28 12 2004 6:19:07 8:18:24 12:21:44 16:25:11 18:24:29 29 12 2004 6:19:20 8:18:31 12:22:13 16:26:03 18:25:16 30 12 2004 6:19:31 8:18:35 12:22:42 16:26:58 18:26:04 31 12 2004 6:19:39 8:18:36 12:23:11 16:27:55 18:26:54
月出、正中、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
水星
金星
水星は10日に太陽と地球の間に入って内合となります。20日頃から明け方南東の空低く0等星の水星が見えるようになります。29日には西方最大離隔となった水星は南下して来た金星に追いつかれます。地平線すれすれのランデブーなので、かなり条件が良くないと観望は無理かもしれません。どの辺りに金星が昇るか、前の日あたりから確認しておくと良いでしょう。
日付 出 正中 没 01 12 2004 9:30:51 13:22:31 17:14:42 11 12 2004 7:48:53 12:02:43 16:17:23 21 12 2004 6:30:48 10:56:19 15:21:40 31 12 2004 6:31:58 10:46:46 15:01:04
火星
金星は地球からどんどん遠ざかり、太陽の裏側へとまわって行きます。月末には太陽に当たっている面積が93%迄広がりますが、直径はほんの11秒角しか有りません。それに従って金星も光度を失い、出の時間も次第に遅くなります。先月ほどは目立たなくなります。
しかし、今月は金星が火星を水星を追い上げていくのが観望出来ます。5日に火星に近づき、29日に水星に近づきます。条件が良ければ是非観望して下さい。
日付 出 正中 没 01 12 2004 5:15:58 10:13:52 15:10:55 11 12 2004 5:45:44 10:23:42 15:00:57 21 12 2004 6:14:34 10:35:29 14:55:52 31 12 2004 6:40:30 10:49:02 14:57:14
木星
早朝の東の空に1.7等星の火星が見えます。望遠鏡で見る火星はたった4.2秒角の小さな赤い星です。
5日は金星に追いつかれ、10日は月と金星のランデブーが観望出来ます。
日付 出 正中 没 01 12 2004 5:35:35 10:22:26 15:08:51 11 12 2004 5:34:05 10:09:58 14:45:27 21 12 2004 5:32:32 9:58:16 14:23:38 31 12 2004 5:30:38 9:47:19 14:03:41
土星
木星の出は次第に早くなり、明け方-2等星の明るい星が目立つようになります。7日の朝6時頃細い三日月が木星に接近します。
日付 出 正中 没 01 12 2004 2:45:47 8:28:46 14:11:37 11 12 2004 2:14:49 7:55:06 13:35:15 21 12 2004 1:42:45 7:20:42 12:58:34 31 12 2004 1:09:24 6:45:29 12:21:30
天王星
土星は早い時間に東の空に昇ります。来年1月には衝となるので、一晩中観望出来るようになります。望遠鏡で見ると輪を大きく傾けた土星が見えるでしょう。
日付 出 正中 没 01 12 2004 19:40:09 3:34:23 11:24:29 11 12 2004 18:58:04 2:53:01 10:43:47 21 12 2004 18:15:14 2:11:04 10:02:39 31 12 2004 17:31:52 1:28:41 9:21:12
海王星
みずがめ座に居ます。天王星は太陽に近づくにつれて没が早くなり、観望は夕方18から19時迄がベストですが、大変難しいでしょう。
日付 出 正中 没 01 12 2004 12:48:45 17:57:31 23:06:18 11 12 2004 12:09:48 17:18:59 22:28:11 21 12 2004 11:31:01 16:40:45 21:50:31 31 12 2004 10:52:21 16:02:47 21:13:14
冥王星
やぎ座に居ます。海王星は見かけ上太陽に近づき、来年2月下旬迄観望出来ません。
日付 出 正中 没 01 12 2004 12:00:56 16:38:42 21:16:29 11 12 2004 11:22:11 16:00:19 20:38:27 21 12 2004 10:43:33 15:22:06 20:00:39 31 12 2004 10:04:59 14:44:01 19:23:04
へびつかい座とへび座の境に居ます。13日には太陽の向こう側へまわり合となります。地球からの距離は47億6600万kmです。来年の2月下旬頃迄観望出来ません。。
ふたご座流星群 近年かなり活発な活動を見せているこの流星群はその数だけでなく、かなり明るい火球を飛ばす事で有名です。極大は12日の明け方、約120個/時間の活動が予想されています。輻射点のあるふたご座(カストル)は夕方18時頃北東の空に昇ります。今年は月の影響も無く、観望条件は良です。 こぐま座流星群 タットル彗星を母天体に持つこの流星群は派手ではありませんが、突発性のある大変気まぐれな流星群です。極大は21日から22日に掛けてですが、ちょうど満月に当たり条件は良くありません。一時間に10個から20個位の出現が予想されます。