今月のトピックは何と言っても29日の皆既日食です。
ドイツからも沢山のアマチュアやプロの天文家が黒い太陽を求めて遠征旅行に出ます。
観光地シデにあるホテルはドイツからの日食旅行者570人で全ての客室を押さえています。
以前は外に出ることが少なかった欧州人の間でも遠征旅行が定着してきたようです。
ドイツからは残念ながら部分食として観望できます。遠征が出来ない方には恒例の「Live! Universe」で中継映像を楽しんでください。 3月20日は春分。夜と昼の長さが同じになります。
26日には夏時間が始まり、時計は夜中の2時に1時間進み、日本との時差は7時間になります。
春が目の前だというのに今年の欧州は未だ深い雪に沈んでいます。このような大雪に見舞われたのは実に20年ぶりです。積雪や零下の気温はさておいて、空は厚い雲に覆われて太陽の居所すら判断出来ません。これでは星見どころじゃ有りませんね。 冬の賑やかな星たちも夜半過ぎには次第に西に傾き、目立たないうみへび座、コップ座、おとめ座、からす座などが東の空に上ります。春の空で比較的目立つのが、流星群で有名なしし座と牛飼い座です。かんむり座も牛飼い座のそばに有り、大きなU字型をしているので、明るくは無いですが、見つけやすいでしょう。
惑星達も交代で空に昇ります。特に一晩中観望できる土星と夜半頃東の空に顔を出す木星が見ごろです。火星も目立たなくなりました。金星も明けの明星として輝きます。水星も目の良い人なら夜明け前の空に見つけ出すことが出来るでしょう。 3月の天気 3月15日0時頃の空
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南の空
北の空
6日1時 火星が月に接近(西、高度10度、間隔4.4度)
10日22時 土星が月に接近(南、高度60度、間隔3.4度)
20日 春分
25日 金星が西方最大離隔
29日 皆既日食(ドイツでは部分食)**必見** 惑星の位置関係についての説明 写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
日付 薄明始 出 正中 没 薄明終 01 3 2006 5:16:35 7:03:51 12:32:22 18:01:44 19:49:16 02 3 2006 5:14:33 7:01:48 12:32:10 18:03:24 19:50:56 03 3 2006 5:12:29 6:59:44 12:31:58 18:05:03 19:52:36 04 3 2006 5:10:23 6:57:40 12:31:45 18:06:42 19:54:17 05 3 2006 5:08:16 6:55:35 12:31:32 18:08:21 19:55:58 06 3 2006 5:06:08 6:53:29 12:31:18 18:10:00 19:57:40 07 3 2006 5:03:58 6:51:23 12:31:04 18:11:38 19:59:22 08 3 2006 5:01:47 6:49:16 12:30:49 18:13:16 20:01:05 09 3 2006 4:59:35 6:47:09 12:30:34 18:14:54 20:02:48 10 3 2006 4:57:22 6:45:01 12:30:19 18:16:31 20:04:32 11 3 2006 4:55:07 6:42:53 12:30:03 18:18:08 20:06:16 12 3 2006 4:52:51 6:40:44 12:29:47 18:19:45 20:08:01 13 3 2006 4:50:33 6:38:35 12:29:31 18:21:22 20:09:47 14 3 2006 4:48:15 6:36:26 12:29:15 18:22:58 20:11:33 15 3 2006 4:45:55 6:34:17 12:28:58 18:24:35 20:13:20 16 3 2006 4:43:34 6:32:07 12:28:41 18:26:11 20:15:08 17 3 2006 4:41:13 6:29:57 12:28:23 18:27:46 20:16:56 18 3 2006 4:38:49 6:27:46 12:28:06 18:29:22 20:18:45 19 3 2006 4:36:25 6:25:36 12:27:48 18:30:58 20:20:35 20 3 2006 4:34:00 6:23:26 12:27:31 18:32:33 20:22:26 21 3 2006 4:31:34 6:21:15 12:27:13 18:34:08 20:24:18 22 3 2006 4:29:06 6:19:04 12:26:55 18:35:44 20:26:10 23 3 2006 4:26:38 6:16:53 12:26:37 18:37:19 20:28:04 24 3 2006 4:24:08 6:14:43 12:26:19 18:38:54 20:29:58 25 3 2006 4:21:38 6:12:32 12:26:01 18:40:29 20:31:54 26 3 2006 5:19:06 7:10:21 13:25:43 19:42:03 21:33:50 27 3 2006 5:16:34 7:08:10 13:25:25 19:43:38 21:35:47 28 3 2006 5:14:01 7:06:00 13:25:07 19:45:13 21:37:46 29 3 2006 5:11:26 7:03:49 13:24:49 19:46:47 21:39:45 30 3 2006 5:08:51 7:01:39 13:24:31 19:48:22 21:41:46 31 3 2006 5:06:15 6:59:29 13:24:13 19:49:56 21:43:47
月出、正中、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
水星
金星
先月の24日に東方最大離隔となった水星は今月上旬、日没後西の空低く観望出来ます。光度が余り無いので、双眼鏡の使用をお勧めします。
日付 出 正中 没 01 3 2006 7:19:29 13:27:17 19:35:45 11 3 2006 6:26:08 12:28:58 18:30:46 21 3 2006 5:42:43 11:23:15 17:02:55 31 3 2006 6:18:27 11:50:03 17:21:40
火星
25日に西方最大離隔を迎える金星は明けの明星として東の空に輝きます。-4.6等から-4.3等に光度が落ちますが、人間の目には全く分からない程度です。その時の望遠鏡で見る金星は25秒角もある半月ですが、その後は丸く小さくなって行きます。
日付 出 正中 没 01 3 2006 4:53:59 9:36:14 14:18:32 11 3 2006 4:45:20 9:30:29 14:15:51 21 3 2006 4:36:57 9:28:56 14:21:17 31 3 2006 5:27:04 10:29:44 15:32:54
木星
トピックになるほどでは有りませんが、11日には火星がおうし座のアルデバランに接近します。0.7等の火星と1.2等のアルデバランは赤い星が2個空に並ぶ光景が見られます。
日付 出 正中 没 01 3 2006 4:53:59 9:36:14 14:18:32 11 3 2006 4:45:20 9:30:29 14:15:51 21 3 2006 4:36:57 9:28:56 14:21:17 31 3 2006 5:27:04 10:29:44 15:32:54
土星
木星の出は日増しに早くなり、夜半から夜明けまで観望出来るようになります。光度も-2.4等迄上がります。 望遠鏡で見る木星は42.9秒角も有り、さほど倍率の大きくない望遠鏡でも目の前に満月が輝いている様に見えます。
日付 出 正中 没 01 3 2006 0:09:44 4:51:41 9:33:39 11 3 2006 23:26:02 4:12:14 8:54:23 21 3 2006 22:44:34 3:31:32 8:14:20 31 3 2006 23:01:31 3:49:41 8:33:32
天王星
1月28日に衝を迎えた土星は最も観測しやすい天体になりました。0等星の土星は一晩中観望できるでしょう。
日付 出 正中 没 01 3 2006 14:30:29 22:13:48 6:01:15 11 3 2006 13:48:16 21:32:24 5:20:37 21 3 2006 13:06:57 20:51:39 4:40:22 31 3 2006 13:26:36 21:11:36 5:00:34
海王星
みずがめ座に居ます。先月25日には合となった天王星は、地球からは5月中旬迄観望出来ません。
日付 出 正中 没 01 3 2006 7:10:21 12:33:25 17:56:32 11 3 2006 6:32:06 11:56:14 17:20:24 21 3 2006 5:53:50 11:18:59 16:44:12 31 3 2006 6:15:31 11:41:40 17:07:52
冥王星
やぎ座に居ます。1月4日に太陽の向こう側にまわり合となった海王星は観望出来る位置まで来ていますが、実際に探し出すのは難しいでしょう。
日付 出 正中 没 01 3 2006 6:20:38 11:06:16 15:51:55 11 3 2006 5:42:07 10:28:18 15:14:31 21 3 2006 5:03:32 9:50:14 14:36:58 31 3 2006 5:24:53 10:12:02 14:59:13
へび座の尻尾辺りに居ます。冥王星の出は早くなり、観測はし易くなりますが、大型の望遠鏡でないと実際の観望は難しいかもしれません。
15日頃からおとめ座流星群が活発になります。極大は25日頃ですが、1時間に数個。余り活発な活動では有りません。
3月29日皆既日食が起こります。ドイツからは42.7%迄欠ける部分食として観望出来ますが、北アフリカ及びトルコ、ロシアでは皆既日食として観望出来ます。
現地で観望出来ない方には今回もLive!Universeのライブ中継をお勧めします。
北緯50度 東経10度 夏時間 部分食開始 11.44.16 食最大 12.42.50 42.70% 部分食終了 13.42.10
ドイツからの見え方
食経路詳細図