今年は10月頃から寒くなり、ドイツ最高峰ツークシュピッツェ山では10月に大雪が降り、例年に無く早いスキーシーズンが始まりました。11月になっても気温が上がらず、旧東独から南ドイツに掛けて雪を伴った寒波に見舞われました。せっかくバーストを起こしたホームズ彗星も寒波の中での観測になりました。
通常、霧が停滞したり数週間厚い雲が空を覆う等今ひとつぱっとしない天気が続くのもこの季節です。今年も天気だけは例外に漏れず、どんよりとした天気が続いています。 今月のハイライトは火星接近です。2003年夏の大接近に比べると今回の接近は中接近ですが、火星の表面を観察するには良いチャンスです。ふたご座の直ぐ側に居るので、見つけやすいでしょう。
最接近直後の24日の朝4時頃、火星が月に隠されるというイベントも見られます。詳細はこちら。
水星と木星は太陽の近くに有り観望出来ません。大接近する火星は一晩中観望可能です。土星も火星に続いて昇ってきます。金星もまだまだ明けの明星として輝きます。 今月の日没後の星空はまだまだ秋の星座で一杯です。日没が午後4時頃なので、空が暗くなった西の空には未だ夏の星座も見えています。薄明が完全に終了する頃には賑やかな冬の星座が東の空に昇ってきます。オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオン、天界で最も明るい恒星おおいぬ座のシリウスで構成させる冬の大三角が目立ちます。大接近する火星を従えたふたご座も天頂近く迄昇る夜半過ぎには春の星座の代表しし座が地平線から大きな逆?マークを覗かせます。おおぐま座に有る北斗七星はひしゃくを北東の空に持ち上げ、北極星を挟んだその反対側にはカシオペア座が有ります。このしし座のお腹の辺りには黄色い土星が輝いています。
その他に双眼鏡で観望出来る天体はプレアデス星団(M45)、ヒアデス星団、アンドロメダ大星雲(M31)とペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)、散開星団(M34)とオリオン座大星雲(M42)。オリオン座にはウルトラマンの故郷「M78星雲」も有りますが、これは望遠鏡が無いと見えません。おおぐま座の子連れ星雲(M51)と銀河カップル(M81とM82)は是非一度大型の望遠鏡で観望して下さい。
12月の天気 12月15日0時頃の空
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南の空
北の空
1日7時 土星が月に接近(南、高度45度、間隔3.7度)**必見**
14日19時 海王星が月に接近(南西、高度15度、間隔1.5度)
16日18時 天王星が月に接近(南、高度30度、間隔1.4度)
19日 火星小接近(8820万km迄接近)**必見**
21日 冥王星が合
22日7時8分 冬至
23日 木星が合
24日4時 火星食(ドイツの一部の地域で観望可)**必見**
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角) 惑星の位置関係についての説明 写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
日付 薄明始 出 正中 没 薄明終 01 12 2007 5:59:04 7:56:05 12:08:53 16:21:20 18:18:18 02 12 2007 6:00:11 7:57:25 12:09:15 16:20:47 18:17:58 03 12 2007 6:01:15 7:58:42 12:09:38 16:20:16 18:17:41 04 12 2007 6:02:19 7:59:58 12:10:02 16:19:49 18:17:26 05 12 2007 6:03:21 8:01:13 12:10:27 16:19:24 18:17:14 06 12 2007 6:04:22 8:02:25 12:10:52 16:19:03 18:17:04 07 12 2007 6:05:21 8:03:35 12:11:17 16:18:45 18:16:57 08 12 2007 6:06:19 8:04:43 12:11:43 16:18:30 18:16:53 09 12 2007 6:07:15 8:05:49 12:12:10 16:18:18 18:16:51 10 12 2007 6:08:09 8:06:53 12:12:37 16:18:10 18:16:52 11 12 2007 6:09:02 8:07:54 12:13:04 16:18:04 18:16:55 12 12 2007 6:09:53 8:08:53 12:13:32 16:18:02 18:17:00 13 12 2007 6:10:42 8:09:49 12:14:00 16:18:03 18:17:09 14 12 2007 6:11:30 8:10:43 12:14:29 16:18:07 18:17:19 15 12 2007 6:12:15 8:11:34 12:14:58 16:18:15 18:17:33 16 12 2007 6:12:59 8:12:22 12:15:27 16:18:25 18:17:48 17 12 2007 6:13:40 8:13:08 12:15:56 16:18:39 18:18:06 18 12 2007 6:14:20 8:13:51 12:16:25 16:18:56 18:18:27 19 12 2007 6:14:57 8:14:31 12:16:55 16:19:16 18:18:50 20 12 2007 6:15:32 8:15:08 12:17:25 16:19:39 18:19:15 21 12 2007 6:16:05 8:15:42 12:17:54 16:20:06 18:19:42 22 12 2007 6:16:36 8:16:13 12:18:24 16:20:35 18:20:12 23 12 2007 6:17:05 8:16:41 12:18:54 16:21:08 18:20:44 24 12 2007 6:17:32 8:17:06 12:19:24 16:21:43 18:21:18 25 12 2007 6:17:56 8:17:28 12:19:53 16:22:22 18:21:54 26 12 2007 6:18:18 8:17:47 12:20:23 16:23:03 18:22:33 27 12 2007 6:18:38 8:18:03 12:20:53 16:23:47 18:23:13 28 12 2007 6:18:55 8:18:16 12:21:22 16:24:35 18:23:56 29 12 2007 6:19:10 8:18:25 12:21:51 16:25:25 18:24:41 30 12 2007 6:19:22 8:18:32 12:22:20 16:26:17 18:25:28 31 12 2007 6:19:32 8:18:35 12:22:49 16:27:13 18:26:17
月出、正中、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
水星
金星
17日に内合となる水星は今月観望不可能です。1月上旬頃までは観望出来ません。
日付 出 正中 没 01 12 2007 7:07:57 11:31:27 15:54:00 11 12 2007 7:57:01 11:57:53 15:58:10 21 12 2007 8:37:52 12:27:25 16:16:51 31 12 2007 9:04:51 12:58:45 16:53:05
火星
今月の金星は、出は次第に遅くなりますが、日の出が冬至迄遅くなるので、まだまだ明けの明星として観望出来ます。望遠鏡で見る金星は視直径14.6秒角、輝面率76%の小さな半月に見えます。
日付 出 正中 没 01 12 2007 3:49:53 9:16:58 14:43:09 11 12 2007 4:14:37 9:22:13 14:28:59 21 12 2007 4:40:36 9:29:21 14:17:22 31 12 2007 5:06:51 9:38:32 14:09:38
木星
24日に衝となる火星はますます地球との距離を縮めて19日に8816.5万km迄近づきます。光度も-1.6等迄上がり、寒い澄んだ冬の空に赤い火星はふたご座の足元で一段と目立ちます。24日の朝は満月の後ろに回る火星食も観望出来ます。2003年の大接近に比べると今回は中接近程度ですが,中口径の望遠鏡でも十分に表面の観望は出来ます。比較的曇っている事の多い時期ですが,根気良く観望して下さい。詳細はこちらから。
日付 出 正中 没 01 12 2007 18:03:09 2:29:13 10:50:14 11 12 2007 17:06:12 1:37:30 10:03:14 21 12 2007 16:06:14 0:41:45 9:11:30 31 12 2007 15:07:33 23:39:38 8:17:16
土星
23日に合となる木星は今月観望不可能です。2月上旬迄観望は出来ません。
日付 出 正中 没 01 12 2007 9:21:39 13:22:58 17:24:16 11 12 2007 8:52:31 12:53:25 16:54:18 21 12 2007 8:23:16 12:24:00 16:24:44 31 12 2007 7:53:47 11:54:37 15:55:27
天王星
2月24日の衝に向かって土星はますます出が早くなり観望しやすくなります。光度も0.6等迄増します。しし座の近くに有りますが、黄色く明るい土星は夜半前の東の空にひときわ目立ちます。
日付 出 正中 没 01 12 2007 23:28:43 6:23:10 13:13:51 11 12 2007 22:50:35 5:44:51 12:35:14 21 12 2007 22:11:25 5:05:49 11:56:17 31 12 2007 21:31:13 4:26:07 11:16:59
海王星
今月の天王星は没が早くなりますが,夜半後には西の空に観望出来ます。5.9等と大変くらいですが,双眼鏡でも青緑色の点として観望出来ます。
日付 出 正中 没 01 12 2007 13:13:55 18:44:23 0:18:46 11 12 2007 12:34:45 18:05:27 23:36:10 21 12 2007 11:55:43 17:26:49 22:57:55 31 12 2007 11:16:51 16:48:28 22:20:07
冥王星
没が早くなるので,今月中旬位から観望不可能になります。再び東の空に観望出来るようになるのは3月中旬頃からです。
日付 出 正中 没 01 11 2007 14:17:37 19:04:27 23:51:18 11 11 2007 13:38:22 18:25:16 23:12:10 21 11 2007 12:59:15 17:46:18 22:33:22 01 12 2007 12:20:16 17:07:33 21:54:52
21日に合となる冥王星は観望出来ません。
ふたご座流星群
近年かなり活発な活動を見せているこの流星群はその数だけでなく、かなり明るい火球を飛ばす事で有名です。極大は13日の明け方、約120個/時間の活動が予想されています。輻射点のあるふたご座(カストル)は夕方18時頃北東の空に昇ります。今年は新月に当たり条件は最良です。 こぐま座流星群
タットル彗星を母天体に持つこの流星群は派手ではありませんが、突発性のある大変気まぐれな流星群です。極大は22日から23日に掛けてですが、空には満月が有るので条件は良くありません。一時間に10個から20個位の出現が予想されます。