通常、霧が停滞したり数週間厚い雲が空を覆う等今ひとつぱっとしない天気が続くのもこの季節です。今年も天気だけは例外に漏れず、どんよりとした天気が続いています。 今月は大きなハイライトは有りませんが、1日の夕方南西の空低く金星食が見られます。2007年6月の金星食は未だ明るい空で、月も天頂という悪条件でしたが、何とか観望出来ました。今回は太陽が沈んだ後なので、三日月の直ぐ側に顔を出した金星が見えるはずです。是非観望して下さい。 今月の日没後の星空はまだまだ秋の星座で一杯です。日没が午後4時頃なので、空が暗くなった西の空には未だ夏の星座も見えています。薄明が完全に終了する頃には賑やかな冬の星座が東の空に昇ってきます。オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオン、天界で最も明るい恒星おおいぬ座のシリウスで構成させる冬の大三角が目立ちます。大接近する火星を従えたふたご座も天頂近く迄昇る夜半過ぎには春の星座の代表しし座が地平線から大きな逆？マークを覗かせます。おおぐま座に有る北斗七星はひしゃくを北東の空に持ち上げ、北極星を挟んだその反対側にはカシオペア座が有ります。 金星や木星などの明るい惑星が先月から夕方の空に寄り添うように輝いています。1日の金星食の時も、その直ぐ側に木星が輝いています。水星や火星は太陽に近い為に観望出来ませんが、土星は出が早くなり観望しやすくなります。 その他に双眼鏡で観望出来る天体はプレアデス星団（M45)、ヒアデス星団、アンドロメダ大星雲（M31）とペルセウス座の２重星団（h-χ、エイチ・カイと読む）、散開星団（M34）とオリオン座大星雲（M42）。オリオン座にはウルトラマンの故郷「M78星雲」も有りますが、これは望遠鏡が無いと見えません。おおぐま座の子連れ星雲（M51)と銀河カップル（M81とM82)は是非一度大型の望遠鏡で観望して下さい。
12月の天気 12月15日0時頃の空
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南の空
北の空
