2010年9月 今月の星空

9月になると秋分に向けて夜が長くなります

しかし薄明後の西の空はまだまだ夏の星座で空は一杯です。
こと座のベガ、白鳥座のデネブ、わし座のアルタイルで作られる夏の大三角が西に傾き、さそり座は既に地平線下に隠れてしまうと、東の空に秋の星座が昇ってきます。あの有名なアンドロメダ大星雲(M31)も見ごろになってきました。秋の四辺形とも言われるぺガスス座は東の空に昇り、南東の空にはにはうお座が上ってきます。太陽は秋分の日丁度うお座の反対側に有り、日が落ちるとうお座が昇ってきます。
南の空には目立たないやぎ座、更に地平線に近いところには南のうおのフォーマルハウトが見ています。
北の空ではカシオペア座は天頂まで昇り、北斗七星は高度を下げます。夜半過ぎには双子座やオリオン座等の冬の星座が東の空に上ってきます。やっと夜が長くなり、星好きには良い季節となりました。

南西の空にはいて座とさそり座付近の星雲星団群(M4、6、7、8、20、22)、アンドロメダ座のアンドロメダ大銀河(M31)、ペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)と散開星団(M34)ヘルクレス座の散開星団(M13)へび座の散開星団(M5)と見ものは一杯。
正直言って、望遠鏡より双眼鏡での観望の方がよっぽど楽しいですね。倍率は7倍も有れば十分です。

今月の惑星は、木星を除いて明るい惑星は殆ど太陽の側に居て、観望は日没直後のみに限られます。

今年の初めから太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。ドイツの最北端では既に弱いオーロラが観測されています。夜が長くなってきた北欧では条件が揃えば見る事が出来ます。アラスカや北欧のライブカメラで観望して下さい。詳細のリンクはこちら
9月の天気

9月15日0時頃の空

南の空 北の空

拡大するには画像をクリック。

トピック

3日 水星の内合
11日19時 金星が月に接近、火星も同伴(南西、高度15度、間隔3度)**必見**
19日0時 木星と天王星が接近(南、高度40度、間隔0.8度)**必見**
21日 木星が衝
21日 天王星が衝
23日 秋分の日
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)

惑星の位置関係についての説明

写真集「惑星ランデブー」

太陽

日出、日没

月出、月没

惑星

今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
水星
3日に内合となる水星は太陽から離れる中旬頃に東の空に現れます。-0.3等迄光度を増しますが、空はまだまだ明るいので見つけるのは難しいかもしれません。
金星
金星の没は早まり、日没後の西の空で観望可能です。見かけ上地球に近づくので望遠鏡で見る金星は視直径は40秒角、光度-4.8等で夜の空で最も明るい星です。先月に引き続き、火星と土星が近くに居ます。
火星
火星は次第に地球から離れていきますが、日没後僅かな時間のみ西の空で観望可能です。先月に引き続き、金星と土星が近くに居ます。
木星
9日に天王星と共に衝となる木星は一晩中観望可能です。光度も-2.9等を保ちます。望遠鏡で木星を見ると、太い帯が一本の状態で、大赤斑の有る帯が消えています。再び消滅した帯が現れるのかを観察するのも面白いでしょう。
土星
没が早くなった土星は日没直後の西の空で観望出来ます。光度は1.1等を保ちますが、未だ明るい空では目立つ存在では有りません。先月に引き続き、金星と火星が近くに居ます。
天王星
木星と一緒に9日に衝となる天王星は一晩中観望可能です。木星の直ぐ側に居るので、慣れた人ならば見つける事が出来るでしょう。19日の0時には木星に0.8度迄接近します。
海王星
先月衝となった海王星は一晩中観望出来ます。空が完全に暗くなれば、望遠鏡ならば南の空で見つける事が出来ます。
冥王星
月25日に衝となった冥王星は夜半前ならば未だ観望出来ます。暗い星なので、望遠鏡が必要です。

流星群

今月は特に活発な流星群は有りません。