2011年2月 今月の星空

ドイツでは1月下旬から2月が掛けて最も寒くなる季節です。どんよりとした日が続き、太陽が照る事は殆ど有りません。
比較的温暖なドイツの北西部でも、ここ数年連続で-20度以下になる時も有りました。
12月は豪雪が降り、雪に慣れていない地方では大混乱をしました。普段降雪量の少ない所では、組織的な除雪作業が行われず、大変な苦労をします。又この混乱は人口の過密度も大きな原因の一つとなっているのは確かです。

これから3月の春分に向けて日ごとに昼間が長くなってゆきます。それでも夜はまだまだ長く、晴れれば星見人には最高の季節です。

2月の空は秋の星座はアンドロメダ座とペルセウス座のみを残し、既に冬の星座で一杯です。北の空のおおぐま座は高度を増し、カシオペア座は地平線に近づいていきます。南の空はオリオン座、天頂にはふたご座やおうし座の明るい星々が輝きます。東の空には春の星座を代表するしし座やかに座が上ってきています。

今月の惑星はどこでしょう。土星が一晩中観望出来るようになりました。金星は未だ明けの明星として輝きます。木星も日没後ならば観測出来ます。その他の惑星、火星、水星は太陽の近くに有り、観望出来ません。

双眼鏡で観望出来る天体はプレアデス星団(M45)、ヒアデス星団アンドロメダ大星雲(M31)とペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)、散開星団(M34)とオリオン座大星雲(M42)。オリオン座にはウルトラマンの故郷「M78星雲」も有りますが、これは望遠鏡が無いと見えません。おおぐま座の子連れ星雲(M51)と銀河カップル(M81とM82)は是非一度大型の望遠鏡で観望して下さい。

一年ほど前から太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。ドイツの最北端では既に昨年8月上旬に弱いオーロラが目撃されています。夜が長くなってきた北欧では条件が揃えば見る事が出来ます。アラスカや北欧のライブカメラで観望して下さい。詳細のリンクはこちら
2月の天気

2月15日0時頃の空

南の空 北の空

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トピック

4日 火星が合
17日 海王星が合
25日 水星が内合
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)

惑星の位置関係についての説明

写真集「惑星ランデブー」

太陽

日出、日没

月出、月没

惑星

今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
水星
今月25日に内合となる水星は、太陽に近いので観望出来ません。
金星
出が遅くなる金星は高度を下げていきますが、-4.1等の明るい明けの明星として輝きます。視直径は16秒角と小さくなりますが、日照面71%と太っていきます。
火星
今月合となる火星は太陽の後ろに回ってしまうので、観望出来ません。
木星
木星の没は早まるので、日没後のみ観望可能です。光度も-2.1等を保ちます。昨年大赤斑の有る帯が消滅していましたが、又現れてきています。消滅した帯が徐々に現れるのを観察するのも面白いでしょう。
土星
今月の土星は出が早まるので、一晩中観望出来ます。
天王星
今月の天王星は没が早くなるので、日没後のみ観望可能ですが、小さく惑星なので、地平線近くで見つけるのは難しいでしょう。
海王星
今月17日に合となる海王星は観望出来ません。
冥王星
今月の冥王星は出が早くなり夜明け前の東の空で観望出来ますが、暗い星なので、望遠鏡が必要です。

流星群

今月は目立った流星群の活動は有りません。
3月から4月にかけて活発になるおとめ座流星群が月末頃から明けの空に見え出します。