2011年8月 今月の星空

今月のハイライトは明るい流星が多く飛ばしてくれるペルセウス座流星群です。
今回は満月が有るので、条件はよく有りません。この流星群は火球を飛ばすのでも有名です。条件が悪くても是非観望して下さい。

夜空も夏の星座に入れ替わりました。東の空には白鳥座のデネブ、こと座のベガ、ワシ座のアルタイルで構成される夏の大三角が見えています。うしかい座とおとめ座が西に傾きました。南の低いところにはさそり座の頭が見えています。天頂にはヘラクレス座の大きな四角が、その南にはへびつかい座が大きく広がっています。北の空高くにりゅう座が横たわり、おおぐま座は西に傾き、北極星をはさんだ北東の空にカシオペア座が高度をあげてきました。北の空低い所にはぎょしゃ座のカペラが見えています。カペラは高緯度のドイツでは一年中地平線下に沈まない周極星になっています。

とにかくドイツの夏の夜は短いのが玉に瑕ですが、それでも双眼鏡で観望出来る星雲、星団が沢山有ります。夏の銀河はもっと賑やかになります。是非、双眼鏡での夜空の散歩をしてください。
いて座とさそり座付近の星雲星団群(M4、6、7、8、20、22)アンドロメダ座のアンドロメダ大銀河(M31)、ペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)と散開星団(M34)ヘルクレス座の散開星団(M13)へび座の散開星団(M5)と見ものは一杯。
正直言って、望遠鏡より双眼鏡での観望の方がよっぽど楽しいですね。倍率は7倍も有れば十分です。

明るい惑星の内、金星と水星は太陽に近いために観望出来ません。土星も日没直後の西の空で何とか見つけることが出来ます。11月に衝となる木星は出も早くなり、見ごろになります。火星も夜半過ぎから東の空に姿を見せます。
今月は小惑星ベスタが衝となり、光度も5.8等迄明るくなり、暗い所で有れば肉眼でも観望出来るようになります。
やぎ座の真ん中を通り過ぎますが、周りに余り明るい星が無いので、慣れていない人には難しいかもしれません。
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太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。極地では既にドイツの最北端では既にオーロラが観測されています。百夜の北欧では全く見る事は出来ませんが、今冬の南半球ではかなり活発なオーロラが観測されていますので、ライブカメラで観望して下さい。詳細のリンクはこちら
8月の天気

8月15日0時頃の空

南の空 北の空

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トピック

5日 小惑星ベスタが衝で見ごろ**必見**
16日 金星が外合
17日 水星が内合
20日5時 木星が月に接近(南、高度50度、間隔5.2度)**必見**
23日 海王星が衝
25日4時 火星が月に接近(東、高度15度、間隔5.4度)**必見**
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)

惑星の位置関係と暦

写真集「惑星ランデブー」

太陽

日出、日没

月出、月没

惑星

今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星
今月の水星は太陽から離れても、日もまだまだ長くなかなか暗くならないので、見つけるのは大変難しいでしょう。
金星
今月に外合となる金星は、太陽の向こう側へ回るので、観望出来ません。
火星
火星は次第に太陽から離れ、夜明け前の東の空にその姿を見つけることが出来ます。
木星
10月に衝となる木星は次第に出が早くなり、夜明け前の空に-2.7等の明るい星として輝きます。
土星
今月の土星は没は早くなり、日没後の西の空でのみ観望出来ます。
天王星
来月26日に衝となる天王星の出は次第に早くなり、空が暗くなれば一晩中観望出来ます。大変暗い惑星なので、観望には望遠鏡が必要です。
海王星
今月23日に衝となる海王星は空が暗くなれば一晩中観望出来ます。大変くらい星なので、観望には望遠鏡が必要です。
冥王星
先月28日に衝となった冥王星は一晩中観望可能です。暗い星なので、望遠鏡が必要です。

流星群

ペルセウス座流星群 Perseids
しし座流星群の活動が緩やかになった近年ではペルセウス座流星群が注目されています。
一時間に100個位は期待出来るでしょう。
流星群のピークは10日から14日、ヨーロッパでの極大は13日3時〜15時30分頃です。
今年は満月が有り、条件はよく有りません。明るい火球を飛ばす流星群ですので、必ず観望して下さい。
この流星群の母天体であるスイフト・タットル彗星です。この彗星が地球軌道をかすめ、そこに残したダストに地球が突っ込み空気と摩擦して発光します。

出現期間 8月10日〜14日
極大 8月13日3時〜15時30分(最大8時)
出現規模 100個/時間

13日2時の流星の見え方と方向:



みずがめ座δ流星群 δ-Aquiriids (SDA)
夏の夜の大変地味な流星群の一つです。山羊座δ群とほぼ同時に極大を迎えます。
輻射点は夜中に南の空低いところにあります。新月に当たり、観望条件は最良です。

出現期間 7月12日〜8月23日
極大 7月30日
出現規模 16個/時間


山羊座δ流星群 δ-Capricornids (CAP)
夏の夜の大変地味な流星群の一つです。みずがめ座δ群とほぼ同時に極大を迎えます。
輻射点は夜中に南の空低いところにあります。新月に当たり、観望条件は最良です。

出現期間 7月3日〜8月15日
極大 7月30日
出現規模 2個/時間


ぎょしゃ座α流星群 α-Aurigids (AUR)
年に何回か活発になる流星群の一つです。特に目立つ流星群ではありません。
輻射点は夜中に東の空に昇り、明け方には天頂に達します。新月の頃でも有り、観望条件は最良です。

出現期間 8月28日〜9月5日
極大 9月1日
出現規模 6個/時間