10月30日から冬時間へと切り替わります。
寒い季節が始まりますが、夜が長くなると共に観測できる時間も格段に増えるわけです。
宵の空には西に傾いた夏の三角形を構成すること座(ベガ)、白鳥座(デネブ)、わし座(アルタイル)等の夏の星座が空を占領していますが、すっかり暗くなる頃には秋の四辺形(ペガスス座)、カシオペア座も天頂付近迄昇ります。アンドロメダ大星雲(M31)も見ごろです。北斗七星はひしゃくを上に向けて北の空低く寝そべっています。高緯度で見る大熊座は一年中地平線の下に沈みません。低い南の空には秋の星座で唯一の一等星(フォーマルハウト)を持つみなみのうお座が見えます。東にはペルセウス座が高く上り、低い空にはぎょしゃ座のカペラが目立つようになります。このカペラも一年中地平線下に沈みません。夜半過ぎにはプレアデス星団、ヒアデス星団を抱えるおうし座に続いて双子座やオリオン座等の賑やかな冬の星座が昇ってきます。これらの星団は双眼鏡で十分観望出来ます。
今月の惑星は、今月衝となる木星は一晩中観望出来ますが、明るい惑星は殆ど太陽の側に居ます。火星は夜明け前の東の空に見えていますが、その他の惑星は観望出来ません。
太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。9月下旬にはオーストリアからも低緯度オーロラが観測されました。オーロラは太陽活動に従って、その程度異なりますが、ある程度定期的に活発になります。北欧の様に頻繁に見られるわけでは有りませんが、次の低緯度オーロラ発生までライブカメラで観望して下さい。詳細のリンクはこちら。
10月の天気
10月15日0時頃の空
南の空 北の空
拡大するには画像をクリック。
13日20時 木星が月に接近(東、高度10度、間隔3.9度)**必見** 13日 土星が合 29日 木星が衝
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)
惑星の位置関係と暦
写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
月出、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星 今月の水星は太陽に近く、下旬になれば太陽から離れますが、地平線近くの軌道を取るので、観望は難しいでしょう。
金星 7月に外合となった金星は未だ太陽に近いので観望は難しいですが、慣れた人ならば、月末頃に南西の空の低いところで輝いているのを見つける事が出来るでしょう。
火星 出が次第に早くなる火星は、夜半後の東の空にその姿を見つけることが出来ます。光度も1.1等迄明るくなります。
木星 今月29日に衝となる木星は一晩中観望出来ます。光度も-2.9等迄明るくなり、今年最も明るくなります。
土星 今月15日に合となる土星は太陽に近くなるので、観望で出来ません。
天王星 先月26日に衝となった天王星はほぼ一晩中観望出来ます。大変暗い惑星なので、観望には望遠鏡が必要です。
海王星 衝を後にした海王星の出は更に早くなり、夜半前ならば観望出来ます。大変くらい星なので、観望には望遠鏡が必要です。
冥王星 冥王星は没が早くなり、日没後の僅かな時間のみ西の空で観望可能です。暗い星なので、望遠鏡が必要です。
ジャコビニ流星群/りゅう座γ Giacobinids - Draconidsγ (DRA)
出現期間 10月6日-10日 極大 10月9日12時40分〜15時50分0時45分 出現規模 35個/時間
1985年に400個/時間の流星を降らせた流星群です。この流星群の母彗星はその名のとおりジャコビニ彗星です。今月の6日から10日にかけて、この彗星の残したダスト流の近くを通るので、運がよければ1時間に5個程の流星が見えるでしょう。ピークは9日の0時45分です。今年は満月にあたり、条件はよく有りません。輻射点はりゅう座の頭に有ります。空が完全に暗くなってから観望する場合はこの輻射点は周極で夜明け前頃には北の空に低く下がりますが、地平線下に沈む事はありません。
今年は大出現は予測されていません。
オリオン座流星群(Orionids)(ORI)
出現期間 10月上旬-11月上旬 極大 10月21日 出現規模 20-30個/時間
10月上旬から11月上旬まで平均10個/時間ほどの流星を降らせます。極大時は21日。毎年多少の違いは有りますが、2006年から2009年迄比較的活発な活動を見せましたが、今年も同様の流星を降らせる保証はは有りません。輻射点は21日22時頃で東の空に低いところに有ります。今年の極大は半月にあたり、条件は良くありません。この流星群の母彗星はあの有名なハレー彗星です。
牡牛座流星群南(Southern Taurids)
出現期間 9月25日-11月25日 極大 11月5日 出現規模 5個/時間
牡牛座流星群北(Nothern Taurids)
出現期間 9月25日-11月25日 極大 11月12日 出現規模 5個/時間
非常にマイナーが流星群ですが、南北両方で一時間に15個程の流星が見られる事も有ります。