今月のハイライトは特にありませんが、4日朝に極大を迎えるしぶんぎ座流星群は火球も飛ばす活発な流星群ですので、観望の価値はあります。月が有り条件は良くありませんが、月が沈んだ明け方頃に観望して下さい。
今月の星空は冬の星空で一杯です。冬至が過ぎても日没は未だ早く、薄明の中には未だ夏の星座が西の空に輝きます。夜の23時をまわるとオリオン座を代表する冬の星座が南の空高く昇ります。その南東には青白く輝くおおぐま座のシリウスが目を引きます。更にその東にはこいぬ座のプロキオンが見えています。オリオン座のベテルギウス、プロキオン、シリウスで構成させる冬の大三角が大変目立ちます。ふたご座が南西の空高く昇り、天頂近くにはおひつじ座とぎょしゃ座が見えています。北の空には北極星を挟んで東に北斗七星の有るおおぐま座、西にはカシオペア座が輝きます。東の空には春の星座を代表するしし座やかに座が上ってきています。
今月は木星はまだまだ一晩中観望出来るほか、火星と土星が夜明け前の東の空にその姿を現します。水星も月初で有れば夜明け前に東の空で観望できます。金星も夕方の空で、南西の地平線近くで輝いているのが見えます。
その他に双眼鏡で観望出来る天体はプレアデス星団(M45)、ヒアデス星団、アンドロメダ大星雲(M31)とペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)、散開星団(M34)とオリオン座大星雲(M42)。オリオン座にはウルトラマンの故郷「M78星雲」も有りますが、これは望遠鏡が無いと見えません。おおぐま座の子連れ星雲(M51)と銀河カップル(M81とM82)は是非一度大型の望遠鏡で観望して下さい。
太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。既にドイツの最北端では既にオーロラが観測されています。北欧でも日が短くなったのでライブカメラで観望することが出来ます。真っ赤な低緯度オーロラも見ものですので、磁気嵐の時はデータを見ながら北の空に注意を向けましょう。データのリンクはこちら。
1月の天気
1月15日0時頃の空
南の空 北の空
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3日2時 木星が月に接近(西、高度5度、間隔4.3度) 5日 地球近日点通過 1億4709万7千km 13日 金星と海王星が接近(南西、高度15度、間隔1.1度、双眼鏡要)**必見** 26日18時 金星が月に接近(南西、高度20度、間隔5.9度) 30日18時 木星が月に接近(南、高度50度、間隔4.5度)
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)
惑星の位置関係と暦
写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
月出、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星 先月末に東の空で見えていた水星は又太陽に近づきます。観望は難しくなりますが、月初日の出前に東の空で-0.4等の水星が観望できます。
金星 今月の金星は南西の空で高度を上げます。光度も-4等と大変明るくなります。13日には海王星とのランデブーが見られますが、海王星は大変暗いので、観望には少なくとも双眼鏡が必要です。
火星 出が次第に早くなる火星は、ほぼ一晩中観望できるようになります。光度も-0.5等迄明るくなります。
木星 没の早くなった木星は夜半前のみ観望可能です。光度は-2.3等に落ちます。5日は月とのランデブーが見られます。
土星 土星は次第に太陽から離れ、出が早くなり、夜明け前の東の空で観望出来ます。
天王星 没の早くなった天王星は夜半前ならば南西の空で観望出来ます。大変暗い惑星なので、観望には望遠鏡が必要です。
海王星 海王星の没は更に早くなり、夜半前ならば西の空で観望出来ます。大変くらい星なので、観望には望遠鏡が必要です。
冥王星 先月29日に合となった冥王星の出は早くなりますが、大変暗い星なので観望は難しいでしょう。
しぶんぎ座(りゅう座)流星群 Quadrantids(QUA)
4大流星群の一つです。近年極大期以外には大きな活動を見せていませんが、それでも一時間に100個程の流星が出現することも有ります。極大は4日朝、大きな太陽が有るので、条件はさほど良くありません。
輻射点はりゅう座とうしかい座の間位で北の空から東の空へと回って行きます。
出現期間 12月28日〜1月12日 極大 1月4日8時 出現規模 25個/時間