日も長くなり、空が完全に真っ暗になるのはほんの7時間程です。暖かくなるのは良いのですが、暗くなる時間が短くなるので星好きには余り嬉しく無い時期になりました。
今月は太平洋側の地域で金環食が起こります。欧州からは残念ながら観望出来ませんが、日本からは全行程観望出来ます。
日本からはライブ中継が予定されています。リンクはこちら。パナソニック、USTREAM、MIC Paris。
4月は花粉の季節です。花粉症の人には憂鬱な季節ですが、この花粉の為に太陽の回りにカラフルな花粉光冠が見える事が有ります。花粉が多く飛んでいるときは是非注意して見て下さい。
出来ればサングラスを掛けるとか、手で太陽を遮るなど光線が直接目に入らないように配慮して下さい。
空はすっかりおとなしい春の星座に入れ替わりました。
北斗七星は天頂まで昇り、おとめ座は南中します。その直ぐ下には独特の四辺形をしたからす座が見えています。しし座は南西に傾き、そこには土星も輝いています。更に西にはふたご座が見えています。東の空にはうしかい座、ヘルクレス座、こと座、白鳥座が昇り、夜半過ぎには南東の空にさそり座の頭部が見えてきます。
特に目立った星は有りませんが、ヘルクレス座の散会星団M13やおおぐま座の親子銀河M51などが天頂に昇り望遠鏡での観望がし易くなります。
今月の惑星は何所でしょうか?
水星と土星は太陽の近くに有り、観望出来ません。金星は宵の明星として輝き、木星と火星は暗くなった西の空でその姿を見つける事が出来ます。
北欧のオーロラの季節は終わりましたが、夜光雲の季節もまもなく始まります。条件が良ければ5月下旬頃から見え出しますので、晴れた日は北の空を注意して見て下さい。
5月の天気
5月15日0時頃の空
南の空 北の空
拡大するには画像をクリック。
13日 木星が合 21日 金環食 欧州からは観望不可 22日22時 金星が月に接近(西、高度10度)**必見** 27日 水星が外合
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)
惑星の位置関係と暦
写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
月出、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星 27日に外合となる水星は太陽に近く観望出来ません。
金星 今月の金星は西の空でまだまだ宵の明星として観望出来ます。光度は-4.1等に落ちますが、それでも宵の空で最も明るい星です。望遠鏡で見る金星は下旬には視直径57秒角、日照面1%の三日月です。
火星 没が早くなった火星は、未だ一晩中観望できます。光度は0.5等迄落ちますが、明るい赤い星が夜南天を渡って行くのが観望出来ます。
木星 13日に合となる木星は観望出来ません。
土星 先月15日に衝となった土星は一晩中観望できます。
天王星 3月24日に合となった天王星は未だ太陽に近いので観望出来ません。
海王星 2月19日に合となった海王星は次第に太陽から遠ざかりますが、日が長いので観望は大変難しいでしょう。
冥王星 来月29日に衝となる冥王星の出は早くなりますが、大変暗い星なので観望は難しいでしょう。
みずがめ座η流星群 Aquiriids η(ETA)
みずがめ座η流星群が4月下旬から5月にかけて活発になります。輻射点が高くなる南半球ではかなりの出現は見込めますが、北半球での大出現は望めません。空には満月が有り、条件も良くありません。
出現期間 4月19日〜5月28日 極大 5月5日 出現規模 7個/時間
こと座流星群 Lyrids η(ELY)
大変地味な流星群です。突発的に1時間に5個位の流星を飛ばすこともあります。
出現期間 5月3日〜5月12日 極大 5月8-10日 出現規模 < 3個/時間