今月のハイライトは恒例のしし座流星群です。極大時は新月直後にあたり、条件は良ですので、是非観望して下さい。
13日の夜、皆既日食が起こります。残念ながらこの日食は南半球のみ観望出来ます。
今月の星空は秋の星座で一杯です。天の川はちょうど西から東へを天を横切ります。アンドロメダ座と秋の四辺形(ペガスス座)が天頂に、白鳥座、わし座、こと座などの夏の大三角を形作る星座が西の空に、東からはプレアデス星団(M45)、ヒアデス星団を抱えるおうし座、ふたご座、オリオン座、おおいぬ座等のにぎやかな冬の星座が昇ってきます。大きな5角形のぎょしゃ座も目に付きます。北斗七星は北の空低くひしゃくを上にして横たわりカシオペア座は天頂近くまで高度を昇ります。南には目立たない星座が多い中、秋の星で唯一の一等星フォーマルハウトが地平線低く輝いています。
双眼鏡で観望出来る天体はアンドロメダ大星雲(M31)とオリオン座大星雲(M42)。しかしアンドロメダ大銀河は天頂にあるので、ちょっと見づらいかもしれません。プレアデス星団(M45)、ヒアデス星団もお忘れなく。
今月は木星はまだまだ一晩中観望出来るほか、火星は夕方の空でかろうじて見る事が出来ます。土星が夜明け前の東の空にその姿を現します。金星は高度を下げ、夜明け前の東の地平線近くで輝いているのが見えます。
太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。北欧でも日が短くなったのでライブカメラで観望することが出来ます。真っ赤な低緯度オーロラも見ものですので、磁気嵐の時はデータを見ながら北の空に注意を向けましょう。データのリンクはこちら。
11月の天気
11月15日0時頃の空
南の空 北の空
拡大するには画像をクリック。
2日2時 木星が月に接近(南、高度60度、間隔1.3度)**必見** 13日23時 皆既日食(欧州からは観望不可) 16日18時 火星が月に接近(南西、高度10度、間隔5.1度) 27日6時 金星と土星のランデブー(南西、高度10度、間隔0.6度)**必見** 29日3時 木星が月に接近(東、高度45度、間隔0.6度)**必見**
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)
惑星の位置関係と暦
写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
月出、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星 17日に内合となる水星は月末頃に夜明け前の東の空で見つける事が出来ます。
金星 今月の金星は太陽に近づくので高度も下げていきますが、未だ夜明け前の東の空で観望出来ます。光度も-3.9等に落ちます。
27日の早朝は金星と土星が0.6度まで近づきます。
火星 今月の火星の没は更に早まりますが、日没も早くなるので夕方の南西の空でかろうじて観望出来ます。光度は1.2等を保ちます。
木星 12月3日に衝となる木星は更に出が早くなり、一晩中観望出来ます。光度も-2.8等迄明るくなり、夜最も明るい星として輝きます。
土星 先月25日に合となった土星は出が早くなり、夜明け前の東の空で観望出来ます。27日の早朝には金星とのランデブーが観望出来ます。
天王星 先月29日に衝となった天王星は未だ観望出来ます。光度は5.7等と暗いので、望遠鏡が必要です。
海王星 8月24日に衝となった海王星は夜半前ならば未だ未だ観望可能です。光度は7.8等と大変暗いので観望には望遠鏡が必要です。
冥王星 12月30日に合となる冥王星は太陽に近づいていき、観望は難しいでしょう。光度は14等です。