通常、霧が停滞したり数週間厚い雲が空を覆う等今ひとつぱっとしない天気が続くのもこの季節です。今年も天気だけは例外に漏れず、どんよりとした天気が続き、更に寒い冬になりそうです。
今月の日没後の星空はまだまだ秋の星座で一杯です。日没が午後4時頃なので、空が暗くなった西の空には未だ夏の星座も見えています。薄明が完全に終了する頃には賑やかな冬の星座が東の空に昇ってきます。オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオン、天界で最も明るい恒星おおいぬ座のシリウスで構成させる冬の大三角が目立ちます。おおぐま座に有る北斗七星はひしゃくを北東の空に持ち上げ、北極星を挟んだその反対側にはカシオペア座が有ります。
今月は木星はまだまだ一晩中観望出来るほか、火星は夕方の空でかろうじて見る事が出来ます。土星が夜明け前の東の空にその姿を現します。金星は高度を下げ、夜明け前の東の地平線近くで輝いているのが見えます。
その他に双眼鏡で観望出来る天体はプレアデス星団(M45)、ヒアデス星団、アンドロメダ大星雲(M31)とペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)、散開星団(M34)とオリオン座大星雲(M42)。オリオン座にはウルトラマンの故郷「M78星雲」も有りますが、これは望遠鏡が無いと見えません。おおぐま座の子連れ星雲(M51)と銀河カップル(M81とM82)は是非一度大型の望遠鏡で観望して下さい。
太陽の活動が目立って来ました。昼間が短いので北欧やアラスカのライブカメラでオーロラが観望出来ます。真っ赤な低緯度オーロラも見ものですので、磁気嵐の時はデータを見ながら北の空に注意を向けましょう。データのリンクはこちら。
12月の天気
12月15日0時頃の空
南の空 北の空
拡大するには画像をクリック。
3日 木星が衝 10日7時 土星が月に接近(南東、高度20度、間隔5.3度) 11日8時 金星が月に接近(南東、高度15度、感覚4度) 21日 冬至 26日2時 木星が月に接近(西、高度40度、間隔0.9度)**必見** 30日 冥王星が合
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)
惑星の位置関係と暦
写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
月出、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星 今月の水星は夜明け前の東の空の低い所で見つける事が出来ます。
金星 今月の金星は太陽に近づくので高度も下げ、前月の様には目立ちませんが、未だ夜明け前の東の空で観望出来ます。上旬は水星、金星、土星が東の空で並びます。11日には月も加わります。
火星 今月の火星の没は更に早まりますが、日没も早くなるので夕方の南西の空でかろうじて観望出来ます。光度は1.2等を保ちます。
木星 3日に衝となる木星は一晩中観望出来ます。光度も-2.8等を保ち、夜最も明るい星として輝きます。
土星 土星は更に出が早くなり、夜明け前の東の空で観望出来ます。上旬は水星、金星、土星が東の空で並びます。11日には月も加わります。
天王星 10月29日に衝となった天王星はまだまだ観望出来ます。光度は5.7等と暗いので、望遠鏡が必要です。
海王星 今月の海王星は夜半前ならば観望出来ます。光度は7.8等と大変暗いので観望には望遠鏡が必要です。
冥王星 12月30日に合となる冥王星は太陽の後ろに回り観望出来ません。
ふたご座流星群 Geminids (GEM)
近年かなり活発な活動を見せているこの流星群はその数だけでなく、かなり明るい火球を飛ばす事で有名です。活動は4-17日。極大はちょうど月の無い13日から14日にあたり、約120個/時間の活動が予想されています。輻射点のあるふたご座(カストル)は夕方18時頃北東の空に昇ります。
出現期間 12月4日〜17日 極大 12月14日0時30分 出現規模 120個/時間
こぐま座流星群 Ursids (URS)
タットル彗星を母天体に持つこの流星群は派手ではありませんが、突発性のある大変気まぐれな流星群です。活動は17-26日。極大は22日の9時。上弦の月が有り、夜中を過ぎるまでは沈みません。一時間に10個位の出現が予想されます。
出現期間 12月17日〜26日 極大 12月22日9時 出現規模 10個/時間