9月になると秋分に向けて夜が長くなります。
しかし薄明後の西の空はまだまだ夏の星座で空は一杯です。
こと座のベガ、白鳥座のデネブ、わし座のアルタイルで作られる夏の大三角が西に傾き、さそり座は既に地平線下に隠れてしまうと、東の空に秋の星座が昇ってきます。あの有名なアンドロメダ大星雲(M31)も見ごろになってきました。秋の四辺形とも言われるぺガスス座は東の空に昇り、南東の空にはにはうお座が上ってきます。太陽は秋分の日丁度うお座の反対側に有り、日が落ちるとうお座が昇ってきます。
南の空には目立たないやぎ座、更に地平線に近いところには南のうおのフォーマルハウトが見ています。
北の空ではカシオペア座は天頂まで昇り、北斗七星は高度を下げます。夜半過ぎには双子座やオリオン座等の冬の星座が東の空に上ってきます。やっと夜が長くなり、星好きには良い季節となりました。
南西の空にはいて座とさそり座付近の星雲星団群(M4、6、7、8、20、22)、アンドロメダ座のアンドロメダ大銀河(M31)、ペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)と散開星団(M34)、ヘルクレス座の散開星団(M13)、へび座の散開星団(M5)と見ものは一杯。
望遠鏡より双眼鏡での観望の方がよっぽど楽しいですね。倍率は7倍も有れば十分です。
今月の惑星は何所でしょうか?
9月1日の夜明け前の空では冬の明るい星座と火星、月、木星のランデブーが見られます。
金星は南西の空で更に高度を下げ、目立たなくなります。土星はかろうじて暗くなった南西の空で観望出来ます。
太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。8月下旬には既に北極圏でオーロラが発生しています。7月にも北ドイツからも低緯度オーロラが目撃されています。これからは中央ヨーロッパからも見えるオーロラが発生する可能性が高くなりますので、こまめにデータをチェックしてください。詳細のリンクはこちら。
9月の天気
9月15日0時頃の空
南の空 北の空
拡大するには画像をクリック。
8日19時 金星が月に接近(南西、高度15度、間隔2.2度)**必見** 9日20時 土星が月の接近(南西、高度15度、間隔3.4度)**必見** 18日19時 土星と金星のランデブー(南西、高度15度、間隔3.5度)**必見** 22日 秋分 28日6時 木星が月に接近(東、高度50度、間隔5.4度)**必見**
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)
惑星の位置関係と暦
写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
月出、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星 今月の水星は地平線に沿って動く為、観望出来ません。
金星 今月の金星は光度を-4,2等迄上げますが、地平線に大変近い所で輝くので余り目立ちません。
火星 今月の火星は更に太陽から離れ、夜明け前の空に見え出します。
木星 今月の木星は、更に出が早くなり、夜半過ぎから東の空で観望出来ます。
土星 土星の没は早くなり、中旬迄ならば日没後の西の空で観望可能です。
天王星 10月3日に衝となる天王星はほぼ一晩中観望出来ます。暗い惑星なので見つけるのは望遠鏡が必要です。
海王星 海王星は没が早くなりますが、未だ一晩中観望出来ます。暗い惑星なので見つけるのは望遠鏡が必要です。
冥王星 今月の冥王星は没は早くなりますが、それでも夜半前ならば出来ます。暗い惑星なので観望は難しいでしょう。
ぎょしゃ座α流星群 α-Aurigids (AUR)
年に何回か活発になる流星群の一つです。特に目立つ流星群ではありません。
輻射点は夜中に東の空に昇り、明け方には天頂に達します。ちょうど新月の頃なので、条件は良です。
出現期間 8月28日~9月5日 極大 9月1日4時 出現規模 6個/時間
ペルセウス座ε流星群 ε-Perseids (SPE)
9月ペルセウス座流星群の母彗星もはっきりしていません。
8月の流星群程派手では有りませんが、予期しないバーストが有る流星群でもあります。
輻射点は夜中に東の空に昇り、明け方には天頂に達します。夜半は上弦の月が有りますが、早い時間に沈んでしまうので、条件は良です。
出現期間 9月5日~21日 極大 9月12時 出現規模 5個/時間