2013年10月 今月の星空

10月27日から冬時間へと切り替わります。
寒い季節が始まりますが、夜が長くなると共に観測できる時間も格段に増えるわけです。

今月19日の早朝半影月食が起こります。普通の月食と異なり、地球の半影に入るので肉眼では月食と認識するのは難しいです。写真を取れば多少暗くなるのが確認できる程度です。

宵の空には西に傾いた夏の三角形を構成すること座(ベガ)、白鳥座(デネブ)、わし座(アルタイル)等の夏の星座が空を占領していますが、すっかり暗くなる頃には秋の四辺形(ペガスス座)、カシオペア座も天頂付近迄昇ります。アンドロメダ大星雲(M31)も見ごろです。北斗七星はひしゃくを上に向けて北の空低く寝そべっています。高緯度で見る大熊座は一年中地平線の下に沈みません。低い南の空には秋の星座で唯一の一等星(フォーマルハウト)を持つみなみのうお座が見えます。東にはペルセウス座が高く上り、低い空にはぎょしゃ座のカペラが目立つようになります。このカペラも一年中地平線下に沈みません。夜半過ぎにはプレアデス星団、ヒアデス星団を抱えるおうし座に続いて双子座やオリオン座等の賑やかな冬の星座が昇ってきます。これらの星団は双眼鏡で十分観望出来ます。

今月は木星以外は殆どが太陽に近くなる為、金星が夕方、火星が早朝に見える他は観望出来ません。

太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。8月下旬には既に北極圏でオーロラが発生しています。7月にも北ドイツからも低緯度オーロラが目撃されています。これからは中央ヨーロッパからも見えるオーロラが発生する可能性が高くなりますので、こまめにデータをチェックしてください。詳細のリンクはこちら


10月の天気

10月15日0時頃の空

南の空 北の空

拡大するには画像をクリック。

トピック

3日 天王星が衝
8日18時 金星が月に接近(南西、高度15度、間隔4.2度)**必見**
19日1時 半影月食
25日23時 木星が月に接近(東、高度5度、間隔5.7度)**必見**
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)

惑星の位置関係と暦

写真集「惑星ランデブー」

太陽

日出、日没

月出、月没

惑星

今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星
今月の水星は地平線に沿って動く為、観望出来ません。
金星
今月の金星は光度を-4,5等迄上げますが、地平線に大変近い所で輝くので余り目立ちません。望遠鏡で見る金星は直径25秒角の半月の様に見えます。
火星
今月の火星は出も早くなり、夜半前の空で観望出来ます。光度も1.37等迄明るくなります。
木星
今月の木星は、更に出が早くなり、ほぼ一晩中観望出来ます。光度も-2.4等迄明るくなります。
土星
11月に合となる土星は太陽に近づくので観望出来ません。
天王星
13日に衝となる天王星はほぼ一晩中観望出来ます。暗い惑星なので見つけるのは望遠鏡が必要です。
海王星
海王星は没が早くなりますが、未だ一晩中観望出来ます。暗い惑星なので見つけるのは望遠鏡が必要です。
冥王星
今月の冥王星は没は早くなりますが、それでも夜半前ならば出来ます。暗い惑星なので観望は難しいでしょう。

流星群

ジャコビニ流星群/りゅう座γ Giacobinids - Draconidsγ (DRA)

出現期間 10月6日-10日
極大 10月8日19時30分
出現規模 35個/時間

1985年に400個/時間の流星を降らせた流星群です。この流星群の母彗星はその名のとおりジャコビニ彗星です。今月の6日から10日にかけて、この彗星の残したダスト流の近くを通るので、運がよければ1時間に5個程の流星が見えるでしょう。輻射点はりゅう座の頭に有ります。空が完全に暗くなってから観望する場合はこの輻射点は周極で夜明け前頃には北の空に低く下がりますが、地平線下に沈む事はありません。
今年は大出現は予測されていません。

オリオン座流星群 Orionids (ORI)

出現期間 10月上旬-11月上旬
極大 10月21日
出現規模 25個/時間

10月上旬から11月上旬まで平均10個/時間ほどの流星を降らせます。極大時は21日。毎年多少の違いは有りますが、2006年から2009年迄比較的活発な活動を見せましたが、今年も同様の流星を降らせる保証はは有りません。輻射点は21日22時頃で東の空に低いところに有ります。この流星群の母彗星はあの有名なハレー彗星です。

牡牛座流星群南 Southern Taurids (STR)

出現期間 9月10日-11月20日
極大 11月5日
出現規模 5個/時間

牡牛座流星群北 Nothern Taurids 

出現期間 9月10日-11月20日
極大 11月12日
出現規模 5個/時間

非常にマイナーが流星群ですが、南北両方で一時間に15個程の流星が見られる事も有ります。