2011年11月 今月の星空

今月のハイライトは恒例のしし座流星群です。極大時は新月にあたり、明るい月の為に条件はよくありませんが、観望して下さい。

今月の星空は秋の星座で一杯です。天の川はちょうど西から東へを天を横切ります。アンドロメダ座と秋の四辺形(ペガスス座)が天頂に、白鳥座、わし座、こと座などの夏の大三角を形作る星座が西の空に、東からはプレアデス星団(M45)、ヒアデス星団を抱えるおうし座、ふたご座、オリオン座、おおいぬ座等のにぎやかな冬の星座が昇ってきます。大きな5角形のぎょしゃ座も目に付きます。北斗七星は北の空低くひしゃくを上にして横たわりカシオペア座は天頂近くまで高度を昇ります。南には目立たない星座が多い中、秋の星で唯一の一等星フォーマルハウトが地平線低く輝いています。

双眼鏡で観望出来る天体はアンドロメダ大星雲(M31)とオリオン座大星雲(M42)。しかしアンドロメダ大銀河は天頂にあるので、ちょっと見づらいかもしれません。プレアデス星団(M45)、ヒアデス星団もお忘れなく。

今月は木星はまだまだ一晩中観望出来るほか、火星と土星が夜明け前の東の空にその姿を現します。金星も夕方の空で、南西の地平線近くで輝いているのが見えます。

太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。既にドイツの最北端では既にオーロラが観測されています。北欧でも日が短くなったのでライブカメラで観望することが出来ます。真っ赤な低緯度オーロラも見ものですので、磁気嵐の時はデータを見ながら北の空に注意を向けましょう。データのリンクはこちら
11月の天気

11月15日0時頃の空

南の空 北の空

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トピック

9日20時 木星が月に接近(東、高度40度、間隔4.1度)**必見**
18-19日 しし座流星群極大
27日16時 金星が月に接近(南西、高度15度、間隔5.9度)**必見**
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)

惑星の位置関係と暦

写真集「惑星ランデブー」

太陽

日出、日没

月出、月没

惑星

今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星
今月の水星は太陽に近く、下旬になれば太陽から離れますが、地平線近くの軌道を取るので、観望は難しいでしょう。
金星
今月の金星は太陽から離れますが、地平線に近い軌道を取るので、南西の空の低いところで輝いているのを見つける事が出来るでしょう。
火星
出が次第に早くなる火星は、夜半後の東の空にその姿を見つけることが出来ます。光度も0.8等迄明るくなります。
木星
先月衝となった木星は一晩中観望出来ます。光度は-2.8等に落ちますが、見掛けの明るさは先月と全く変わりません。
土星
先月15日に合となった土星は出が早くなり、夜明け前の空で観望出来るようになります。
天王星
9月26日に衝となった天王星はほぼ一晩中観望出来ます。大変暗い惑星なので、観望には望遠鏡が必要です。
海王星
海王星の出は更に早くなり、夜半頃から観望出来ます。大変くらい星なので、観望には望遠鏡が必要です。
冥王星
冥王星は没が更に早くなり、日没後のほんの僅かな時間のみ西の空で観望出来ますが、暗い星なので、見つけるのは大変難しいでしょう。

流星群

オリオン座流星群(Orionids)(ORI)

出現期間 10月上旬-11月上旬
極大 10月21日
出現規模 20-30個/時間

10月上旬から11月上旬まで平均10個/時間ほどの流星を降らせます。極大時は21日。毎年多少の違いは有りますが、2006年から2009年迄比較的活発な活動を見せましたが、今年も同様の流星を降らせる保証はは有りません。輻射点は21日22時頃で東の空に低いところに有ります。今年10月の極大は半月にあたり、条件は良くありません。この流星群の母彗星はあの有名なハレー彗星です。


牡牛座流星群南(Southern Taurids)

出現期間 9月25日-11月25日
極大 11月5日
出現規模 5個/時間

牡牛座流星群北(Nothern Taurids)

出現期間 9月25日-11月25日
極大 11月12日
出現規模 5個/時間

非常にマイナーが流星群ですが、南北両方で一時間に15個程の流星が見られる事も有ります。


しし座流星群(Leonids)

出現期間 11月10日-11月23日
極大 11月17日
出現規模 20個/時間

今年のしし座流星群は11月10日から23日頃まで活動を見せてくれます。
流星予報によると極大時は17日16時頃が極大で運河よければ、一時間に約20個ほどの流星が観望出来るでしょう。
活動時期は満月前の大きな月が有り、条件は良くありません。又、この流星群は2020頃迄余り大きな活動は予想されていません。
しし座流星群の母彗星はテンペル・タットル彗星。この彗星が残していったダストトレイルに地球が突っ込んで行く時に、その塵が大気と摩擦を起こして流星が発生します。