2012年2月 今月の星空

ドイツでは1月下旬から2月が掛けて最も寒くなる季節です。どんよりとした日が続き、太陽が照る事は殆ど有りません。
これから3月の春分に向けて日ごとに昼間が長くなってゆきます。それでも夜はまだまだ長く、晴れれば星見人には最高の季節です。

2月の空は秋の星座はアンドロメダ座とペルセウス座のみを残し、既に冬の星座で一杯です。北の空のおおぐま座は高度を増し、カシオペア座は地平線に近づいていきます。南の空はオリオン座、天頂にはふたご座やおうし座の明るい星々が輝きます。東の空には春の星座を代表するしし座やかに座が上ってきています。

今月は金星が夕方の南西の空で更に高度を上げ、宵の空でもっとも明るい星として輝きます。木星はまだ夜半前に西の空で観望出来ます。火星と土星が夜明け前の東の空にその姿を現し、水星も月末で有れば日没後の西の空で観望できます。

双眼鏡で観望出来る天体はプレアデス星団(M45)、ヒアデス星団アンドロメダ大星雲(M31)とペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)、散開星団(M34)とオリオン座大星雲(M42)。オリオン座にはウルトラマンの故郷「M78星雲」も有りますが、これは望遠鏡が無いと見えません。おおぐま座の子連れ星雲(M51)と銀河カップル(M81とM82)は是非一度大型の望遠鏡で観望して下さい。

太陽の活動が目立って来ました。オーロラの季節は既に始まっています。既にドイツの最北端では既にオーロラが観測されています。北欧でも日が短くなったのでライブカメラで観望することが出来ます。真っ赤な低緯度オーロラも見ものですので、磁気嵐の時はデータを見ながら北の空に注意を向けましょう。データのリンクはこちら


2月の天気

2月15日0時頃の空

南の空 北の空

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トピック

7日 水星が内合
9日19時 金星と天王星が接近(西、高度20度、間隔0.5度、双眼鏡要)**必見**
19日 海王星が衝
25日21時 月が金星に接近(西、高度10度、間隔3.3度)
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)

惑星の位置関係と暦

写真集「惑星ランデブー」

太陽

日出、日没

月出、月没

惑星

今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星
7日に内合となる彗星は月末になると太陽から離れ、西の空で高度を上げるので見やすくなります。
金星
今月の金星は南西の空で更に高度を上げます。光度も-4.3等と大変明るくなります。10日は天王星が金星から月の直径ほどのところをかすめて行きます。天王星は大変暗いので、観望には少なくとも双眼鏡が必要です。
火星
3月に衝となる火星は、ほぼ一晩中観望できるようになります。光度も-1.2等迄明るくなります。
木星
没の早くなった木星は夜半前のみ観望可能です。光度は-2.2等に落ちます。
土星
4月に衝となる土星は出が早くなり、ほぼ一晩中観望できるようになります。
天王星
没の早くなった天王星は日没後ならば南西の空で観望出来ます。10日には天王星が金星から月の直径ほどのところをかすめて行きます。天王星は大変暗いので、観望には少なくとも双眼鏡が必要です。
海王星
19日に合となる海王星は観望出来ません。
冥王星
12月29日に合となった冥王星の出は早くなりますが、大変暗い星なので観望は難しいでしょう。

流星群

今月は目立った流星群の活動は有りません。
3月から4月にかけて活発になるおとめ座流星群が月末頃から明けの空に見え出します。