今月のハイライトは明るい流星が多く飛ばしてくれるペルセウス座流星群です。
月も早い時間に沈み、条件は良です。この流星群は火球を飛ばすのでも有名です。是非観望して下さい。
夜空も夏の星座に入れ替わりました。東の空には白鳥座のデネブ、こと座のベガ、ワシ座のアルタイルで構成される夏の大三角が見えています。うしかい座とおとめ座が西に傾きました。南の低いところにはさそり座の頭が見えています。天頂にはヘラクレス座の大きな四角が、その南にはへびつかい座が大きく広がっています。北の空高くにりゅう座が横たわり、おおぐま座は西に傾き、北極星をはさんだ北東の空にカシオペア座が高度をあげてきました。北の空低い所にはぎょしゃ座のカペラが見えています。カペラは高緯度のドイツでは一年中地平線下に沈まない周極星になっています。
とにかくドイツの夏の夜は短いのが玉に瑕ですが、それでも双眼鏡で観望出来る星雲、星団が沢山有ります。夏の銀河はもっと賑やかになります。是非、双眼鏡での夜空の散歩をしてください。
いて座とさそり座付近の星雲星団群(M4、6、7、8、20、22)、アンドロメダ座のアンドロメダ大銀河(M31)、ペルセウス座の2重星団(h-χ、エイチ・カイと読む)と散開星団(M34)、ヘルクレス座の散開星団(M13)、へび座の散開星団(M5)と見ものは一杯。
正直言って、望遠鏡より双眼鏡での観望の方がよっぽど楽しいですね。倍率は7倍も有れば十分です。
今月の惑星は何所でしょうか?
合を過ぎた木星は東の空に見え出します。火星も高度を上げ、上旬は夜明け前の東の空で水星、火星、木星、月のランデブーが見れます。金星は南西の空で更に高度を下げ、目立たなくなります。土星はかろうじて暗くなった南西の空で観望出来ます。
太陽の活動が活発になりました。既にドイツ北部からも低緯度オーロラが観測されています。北欧では全く見る事は出来ませんが、今冬の南半球ではかなり活発なオーロラが観測されていますので、ライブカメラで観望して下さい。詳細のリンクはこちら。
8月になると夜光雲の季節も終わりに近づきます。更に太陽活動が活発になると、通常対流圏上層部の大気がイオン化されず、それの伴い氷の雲が出来づらくなり、夜光雲も発生しづらくなります。今年の発生度は大変消極的です。
条件がそろえば見れるかもしれません、独流星研究会大気光学部門のBBSをこまめにチェックして下さい。
8月の天気
8月15日0時頃の空
南の空 北の空
拡大するには画像をクリック。
3日-5日5時 月、木星、火星、水星のランデブー(東、高度10度)**必見** 10日21時 金星が月に接近(西、高度10度、間隔6度)**必見** 12日 ペルセウス座流星群が極大**必見** 27日 海王星が衝
比較の尺度:月の視直径は0.5度(30分角)
惑星の位置関係と暦
写真集「惑星ランデブー」
日出、日没
月出、月没
今月の
内惑星の位置
外惑星の位置
惑星の暦
水星 今月の水星は上旬ならが夜明け前の空でかろうじてその姿を見つける事が出来ます。
金星 今月の金星は光度を-3.9等ですが、地平線に近いので明るい空の中では金星も目立ちません。日没後の西の空で何とか見つけられる程です。
火星 今月の火星は更に太陽から離れ、夜明け前の空に見え出します。未だ高度が低いので、明るい空では目立ちません。
木星 今月の木星は、出が早くなり、夜明け前の東の空で観望出来ます。
土星 土星の没は早くなり、日没後の西の空で観望可能です。
天王星 今月の天王星は出が早くなるので夜明け前の東の空で観望出来ます。暗い惑星なので見つけるのは望遠鏡が必要です。
海王星 海王星は更に出が早くなるので、ほぼ一晩中観望出来ます。暗い惑星なので見つけるのは望遠鏡が必要です。
冥王星 今月の冥王星は没は早くなりますが、それでもほぼ一晩中観望出来ます。暗い惑星なので観望は難しいでしょう。
ペルセウス座流星群 Perseids
しし座流星群の活動が緩やかになった近年ではペルセウス座流星群が注目されています。
一時間に100個位は期待出来るでしょう。
ヨーロッパでの極大は12日20時15分~22時45分頃です。
上弦の月も早い時間に沈み、条件は良です。この流星群は明るい火球を飛ばす流星群ですので、必ず観望して下さい。
この流星群の母天体であるスイフト・タットル彗星です。この彗星が地球軌道をかすめ、そこに残したダストに地球が突っ込み空気と摩擦して発光します。
出現期間 7月17日~8月24日 極大 8月12日20時15分~22時45分 出現規模 100個/時間
13日2時の流星の見え方と方向:
みずがめ座δ流星群 δ-Aquiriids (SDA)
夏の夜の大変地味な流星群の一つです。山羊座δ群とほぼ同時に極大を迎えます。
輻射点は夜中に南の空低いところにあります。今年は夜半過ぎに半月が昇り、条件は余り良く有りません。
出現期間 7月11日~8月23日 極大 7月30日 出現規模 16個/時間
山羊座δ流星群 δ-Capricornids (CAP)
夏の夜の大変地味な流星群の一つです。みずがめ座δ群とほぼ同時に極大を迎えます。
輻射点は夜中に南の空低いところにあります。今年は夜半過ぎに半月が昇り、条件は余り良く有りません。
出現期間 7月3日~8月15日 極大 7月30日 出現規模 5個/時間
ぎょしゃ座α流星群 α-Aurigids (AUR)
年に何回か活発になる流星群の一つです。特に目立つ流星群ではありません。
輻射点は夜中に東の空に昇り、明け方には天頂に達します。暗くなる頃には月も沈み、条件は良です。
出現期間 8月28日~9月5日 極大 9月1日 出現規模 6個/時間