今月のハイライトは何と言っても8日の金星日面通過です。
これは金星が内合(太陽と地球の間に入る)となり、金星が太陽の前を通過するように見える現象です。金星の内合は年に一度は起こりますが、地球又は金星の軌道面が傾いている為に太陽系を上から見た場合には一直線上に並んでいても、横から見た場合に金星が直線状に並んでいない場合が多いからです。今回の日面通過も1882年12月6日から実に122年ぶりです。次回は2012年6月5/6日(ヨーロッパからは一部のみ観望可能)です。それだけ珍しい現象なのです。
日本からは一部のみ観測出来ますが、ヨーロッパでは全行程観望出来ます。金星は水星に比べて視直径60秒角とはるかに大きいので、日食用メガネがあれば肉眼でもその姿が確認出来るでしょう。 5月から見えているニート及びリニア−の2大彗星も光度は落ちていますが、まだまだ観望可能です。大きな明るい月が邪魔になりますが、次第に肉眼彗星も毎年やってやって来てくれるものでは有りません。しっかり見届けておきましょう。
夜空がすっかりおとなしい春の星座に入れ替わり、明るい惑星達も太陽に近づくにつれて没が早まります。夜半になると夏の星座が昇ってきます。さそり座、いて座、白鳥座、こと座、わし座などの明るい星座が夜空が飾ります。中央ヨーロッパから見るとさそり座も地平線を這う様に動きます。さそり座といて座の間には天の川銀河の中心部有り、その周りには沢山の星雲星団があるので、双眼鏡が有れば十分に夜空の散歩が出来ます。
6月15日0時頃の空
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南の空
北の空
8日 金星日面通過**必見**
11日 冥王星が衝(14時)
17日 水星が近日点通過(7時)
18日 水星が外合(23時)
21日 夏至(2時57分)
24日 木星が月に接近(0時、西、10度) 惑星の位置関係についての説明 クリック
日出、日没
日付 出 正中 没 01 6 2004 5:15:39 13:17:51 21:20:38 02 6 2004 5:14:58 13:18:01 21:21:37 03 6 2004 5:14:19 13:18:11 21:22:34 04 6 2004 5:13:42 13:18:21 21:23:29 05 6 2004 5:13:09 13:18:31 21:24:22 06 6 2004 5:12:38 13:18:42 21:25:13 07 6 2004 5:12:10 13:18:53 21:26:02 08 6 2004 5:11:45 13:19:05 21:26:48 09 6 2004 5:11:23 13:19:16 21:27:32 10 6 2004 5:11:03 13:19:28 21:28:13 11 6 2004 5:10:46 13:19:41 21:28:53 12 6 2004 5:10:33 13:19:53 21:29:29 13 6 2004 5:10:22 13:20:06 21:30:03 14 6 2004 5:10:14 13:20:18 21:30:35 15 6 2004 5:10:09 13:20:31 21:31:04 16 6 2004 5:10:07 13:20:44 21:31:30 17 6 2004 5:10:08 13:20:57 21:31:54 18 6 2004 5:10:11 13:21:10 21:32:15 19 6 2004 5:10:17 13:21:24 21:32:33 20 6 2004 5:10:27 13:21:37 21:32:48 21 6 2004 5:10:39 13:21:50 21:33:00 22 6 2004 5:10:53 13:22:03 21:33:10 23 6 2004 5:11:11 13:22:16 21:33:16 24 6 2004 5:11:31 13:22:29 21:33:20 25 6 2004 5:11:54 13:22:41 21:33:21 26 6 2004 5:12:19 13:22:54 21:33:18 27 6 2004 5:12:48 13:23:07 21:33:13 28 6 2004 5:13:18 13:23:19 21:33:05 29 6 2004 5:13:51 13:23:31 21:32:54 30 6 2004 5:14:27 13:23:42 21:32:40 01 7 2004 5:15:05 13:23:54 21:32:23
月出、正中、月没
水星
金星
水星は太陽と共に地平線に近い軌道を取るために残念ながら今月中は観望出来ません。
日付 出 正中 没 01 6 2004 4:35:04 12:01:42 19:30:24 11 6 2004 4:40:44 12:40:55 20:43:05 21 6 2004 5:16:03 13:35:56 21:56:04 01 7 2004 6:17:21 14:26:29 22:34:01
火星
去年の暮れから宵の明星として西の空を飾っていたは下旬には明けの明星として早朝の空を飾ります。その間金星は内合となり、8日には日面通過となります。その前後の金星を望遠鏡で見ると大変細くなった三日月のような金星が確認できますが、光度は依然と-4.2〜-4.4等と空では最も明るい星として輝きます。
日付 出 正中 没 01 6 2004 5:48:08 14:03:32 22:17:43 11 6 2004 5:02:14 12:58:58 20:54:28 21 6 2004 4:19:01 11:59:58 19:40:08 01 7 2004 3:42:43 11:15:34 18:48:09
木星
去年から大接近を含めて、色々話題を作ってくれた火星は次第に太陽に近づき、中旬頃か11月中旬迄は全く観望不可能となります。
日付 出 正中 没 01 6 2004 7:37:40 15:48:19 23:58:38 11 6 2004 7:31:23 15:36:05 23:40:19 21 6 2004 7:26:16 15:23:25 23:20:02 01 7 2004 7:21:58 15:10:17 22:57:59
土星
木星の没が次第に早まり、光度も-2等に落ちてきます。 日没が遅く夜半のわずかな時間に限られてしまいますが、まだまだ観測可能です。
日付 出 正中 没 01 6 2004 12:40:06 19:26:03 2:15:44 11 6 2004 12:05:58 18:50:06 1:37:53 21 6 2004 11:33:08 18:15:01 1:00:29 01 7 2004 11:01:27 17:40:41 0:23:27
天王星
土星の没が早くなり、又日が長くなるにつれ、観望は上旬の日没直後に限られてしまいます。下旬から8月上旬迄観望不可能となります。
日付 出 正中 没 01 6 2004 7:29:15 15:31:15 23:33:13 11 6 2004 6:55:45 14:57:07 22:58:27 21 6 2004 6:22:33 14:23:11 22:23:47 01 7 2004 5:49:33 13:49:22 21:49:07
みずがめ座に居ます。夜半から早朝にかけて観測可能。肉眼では無理。 海王星
やぎ座に居ます。夜半過ぎに東の空に上ってきますが、観測は大型の望遠鏡のみ可能です。 冥王星
へびつかい座に居ます。観測は大型の望遠鏡のみ可能です。
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