ヒレスハイム Hillesheim



ドライミューレン滝
Drehmühlenwasserfall



ヒレスハイムの北東^にーノーン(Nohn)という小さな村が有ります。
そこから南へ数キロ行った所にドライミューレン滝が有ります。
この滝は1万年前の氷河期に出来た滝に石灰分の多く含まれた水が流れ、その石灰が沈殿して石灰華を形成して造られた滝です。
トルコのパムックカレの様に現在は3段の石灰棚になっています。
この滝は今でも12-13cm/年成長しているそうですが、縦に大きな亀裂が入っており、現在の姿はそう長くは保つ事は出来ないと言われています。

洞窟のようになった滝の内部では、鳥が巣を作っていました。

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冬の滝

2007年の冬は10月頃から寒波に見舞われ12月中旬から一日中氷点下の日が続きました。
この滝も一度凍りついたところを写真に撮っておきたいと思い、車を走らせました。
一つ一つの氷は正に自然の造形美です


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アレンスベルグ採石場

Arensberg Steinbruch


アレンスベルグ山はアイフェル地方でも最も興味深い採石場です。
採石場そのものが火山口を刳りぬかれたもので、空から見ると未だに大きな火山口の様に見えます。
本来のアレンスベルグ山はもっと高く、侵食などで切り崩された後でも30-50m位の火山でした。 10世紀頃まではこの山の山頂に小さな教会と墓地が有りましたが、砕石作業の為に取り壊されています。

第三期(3200万年前と2800万年前)の2回に渡る爆発でこの火山が形成された際に、中期デボン紀の堆積岩、後期デボン紀の石灰岩、三畳紀の雑色砂岩や石灰岩がマグマと共に吹き飛ばされました。その為に凝灰岩の中には沢山の大きな石灰岩や砂岩の塊が見られます。
この他にも採石場の東側には見事な玄武岩の柱状節理が見えています。

この採石場を入る時には、余り岩壁に近づかない方が良いですね。未だに石がぼろぼろと落ちてきます。


パノラマ


上から一望

採石場の下から見た光景

石灰岩

2回目の噴火の際に出来た細い柱状節理

玄武岩の柱状節理

雑色砂岩

チャペル

アイフェルのトレードマーク


岩石


ウミユリの化石
頁岩(けつがん)に張り付くマンガン
マグマの熱に焼かれた石灰岩


採集してきた石の拡大画像です。
正直言って、何が何の結晶なのか分かりません。
その内しっかり調べて、詳細をアップします。


岩石と結晶の混在する石

溶岩石

石灰岩




ヴァルスドルフ 溶岩石採掘場
Walsdorf Lavagrube


ヒレスハイムから東へ行った所にヴァルフドルフという小さな村が有ります。
この近辺には古い火山口が有り、そこから流出した溶岩を採掘しています。
ここでは一年の内日を決めて掘削機の運転を教えてもらえるそうです。





アム・リア 溶岩・石灰岩採石場
Am Lier Steinbruch


この採掘された玄武岩は主にグラウライ、キラーホーヘから流れ出た溶岩がリア・マール迄流れ着いて固まったものです。
ここで採掘された玄武岩は高さ30m、太さ2m程の柱状節理も有りました。
リア・マールの中はマールからの火山噴出物で埋まっており、その深さは50mに迄達します。
左下の写真の採石場は既に閉鎖されていますが、リア・マールの別の場所では採石が続いています。


30mの玄武岩

玄武岩、灰、石灰岩が重なっている

新しい採石場

採石された石

方解石

石灰岩の中に方解石

リア・マール Lier Maar




石斧岩
Beilstein


斧の様な形をしたこの玄武岩は地下から昇って来たマグマが地表に流出せずにそのまま凝まって出来たものです。
固まったマグマの周りに有った砂岩や火山灰が侵食によって削り取られ、
硬い玄武岩のみがこの様に山のてっぺんから突き出した様な形になりました。




ヴァインベルグ採石場
Weinberg Steinbruch




この採石場で取れるのは石灰岩です。
石灰岩が古くなると黒く変色します。

ここでは見つかる砂岩の中には多くの化石が含まれており、見学している最中もあちらこちらで砂岩を割って化石を収集する音が聞こえていました。

普段だった何となく通り過ぎてしまう石の中にも、発見出来る物は一杯あるんですね。
信じられなかったのですが、三葉虫の化石も地面に落ちてました。

砂岩の中に石灰岩

ウミユリの化石で一杯

三葉虫



ヴォルフス・カウル採石場
Wolfskaul Steinbruch





ここは砂岩の採石場です。
侵食に弱い為現在では全く使われていませんが、過去には砂岩も建物に使用されていました。

この狼に因んだ名称は、絶滅してしまった狼の最後の一匹がここに住んでいたという言い伝えから来ています。




アルトシュトラスバッハ鉱泉
Altstrassbach Quelle


狭い道路を走っていても、この鉱泉への案内表示は何所にも見当たりません。
この鉱泉は二酸化炭素の含有量が高く、1-2度吸入しただけで死に至ります。その為に入口は何時も鍵がかかっており、入る事が出来ません。
今回ガイドさんをお願いして現場でデモをしてもらいました。中央の写真で鉱泉の上に横たわっているのは二酸化炭素を吸って死んでしまったヨーロッパコマドリです。


入口は常に閉まっている

鉱泉と死んだ鳥

ローソクでデモンストレーション
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ギーセンヘルド火山
Giesenheld Vulkan


この火山は過去2回噴火しました。
一度は多量の火山灰を放出し、2回目は岩盤の一部や地下深く堆積していた砂岩などを放出しました。
下記の写真にも2回の噴火の仕方が異なっていたのが現れています。


上下では噴出物が異なる


砂岩や他の岩石の塊りが一杯


右と左で噴出物が異なる 


この火山から流出した玄武岩 



地震観測所
Seismische Messstation


1999年3月にケルン大学によってヒレスハイム市の南に有る丘に設置されました。
地震計は地下50mの穴に設置されています。
収集されたデータは週に一度オンラインでダウンロードされます。


地震観測所から。 見渡す限り小さな火山が並ぶ。