ラーハ湖 Laacher See ブロール谷 Brohltal


ラーハ湖 Laacher See

ラーハ湖は中央ヨーロッパで唯一のカルデラ湖です。深さ51m、面積3.3平方km。この地方独特のマール湖の様に水蒸気爆発で出来た湖でなく、爆発によって地下に空洞が形成され、岩盤が陥没し、そこに水が溜まって出来た湖です。1万3千年前に起こったこの爆発はかなり激しいものでした。ラーハ湖の火山灰はスウェーデンの南部でも発見されています。
左:11世紀に建てられたマリア・ラーハ修道院
2023年撮影
デボン紀の頁岩 十字架の意味は不明
 モフェッテと呼ばれる火山ガス噴出孔 YOUTUBEのタイトルをクリックすると拡大できる 
火山灰が固まって出来た凝灰石 火山灰の拡大写真
火山灰に飛んできた溶岩が挟まっている こちらも同様
Alte Burg(古城)と呼ばれているが、城跡ではなく、この場所が古城と言われているとか。

ブロール谷 Brohltal

アイフェル地方の地下にはプリュームが有り、地下の岩盤を押し上げ、ぼろぼろにします。
そのマグマが地下数kmの所で固まるときに二酸化炭素を発生します。
その二酸化炭素が地下水に溶け出し、ぼろぼろになった岩盤の間をぬぐって表面へ湧き水となって湧き出ます。
クンクスコップ(Kunkskopf)に有るローマ源泉もその一つです。
この一帯では地下から押し上げられてきた銅、亜鉛、鉛を含む鉱石が採掘されていました。


ローマ源泉

ベルトルド採石鉱

滝。トニスシュタイナー川の始まり。

川の真ん中で二酸化炭素が吹く出している。

溶岩と言っても玄武岩の柱状節理だけでは有りません。ここで見れるのは凝灰岩(ぎょうかいがん)と言われる火砕流です。

一見砂岩の様に見えても、近寄って爪で引っかくとぼろぼろと崩れます。

長い年月の間にトニスシュタイナー川の水で侵食され、周りの木の根や石がむき出しになっています。









左:トニスシュタイナー川


凝灰岩

凝灰岩


噴石が見える

侵食でむき出しになった根


トラス洞窟
Trashöhle

凝灰岩はトラスと呼ばれ、コンクリートの材料になります。
日曜大工専門店で売られている「トラス入りセメント」は、ほぼアイフェル産のトラスが使われています。
この地域を歩いていると、穴だらけになった凝灰岩がたくさん見られます。

ヴィンガーツベルグの壁
Wingertsbergwand

5万年前の噴火で流れ出た火砕流がここでも凝灰岩として見る事が出来ます。
あちこちに落ちている噴石には青い藍方らんぽう石が入っています。
黒い結晶はヘマタイトだと思うのですが、今調査中です。


噴石

噴石

藍方らんぽう石(Hauyn)

赤鉄鉱-ヘマタイト(Hämatit) ??

左の藍方らんぽう石を拡大

左の藍方らんぽう石を拡大

結晶がいっぱい

結晶がいっぱい